ケンカ上等☆不良校上々↑↑
自分の手元にあるプリントは、わずか。
結局落とした犯人は拾わないで、他人にほとんど拾わせちゃったみたい。
本当に足引っ張ってばっかりじゃん。
「少しドジったくらいで、落ち込んだ顔してんじゃねぇよ」
そりゃ落ち込みますよ。
役に立てない自分が嫌で嫌でしょうがないんだから。
しかも、どうして翼は普通なの?
変に意識しちゃってるのは、あたしだけ?
「はぁー‥」
つい大きなため息が、返答よりも先に出る。
たった今、数少ない幸せがため息に乗って逃げていったよ。
「つーか、とりあえず立て。
しゃがみっぱなしで足痛くなっても知んねぇからな」
「あ、その時は、オレがお姫様抱っこしてあげ───ぬあっ」
さっきあたしの頭を叩いた筒は、太陽の額に強さを増してヒットする。
「太陽に変なことされる前に、さっさと教室戻るぞ」
そう言ってあたしの持ってる残りのプリントを奪って。
「ん〜?……なに?オレが持つの?」
太陽の持つプリントの上に、さり気なく重ねた。