ケンカ上等☆不良校上々↑↑
落ち着け、落ち着くんだ木崎みくる!
「あっ」
自分への呼びかけも虚しく、バサバサと落ちていくプリント。
「ご.ごめん」
慌ててしゃがみ込んで、それを拾い集める。
こんなんじゃダメだよ。
もっと、もっとしっかりしなきゃ。
「余計なことすんな」
溜め息混じりに、隣で翼もしゃがみ込む。
「ごめんなさい……」
あたしの声は小さすぎて、届いているのかいないのか。
ちらっと翼を見ると、無表情のままだった。
翼は最近、よくこういう顔をしてる気がする。
考え込んでる、って言葉が1番しっくりくる感じで。
けど、何を考えてるのかは全然読み取れないような。
そんな顔をするのは、あたしのせいなのかな……。
悩ませたかったわけじゃないのに。
「コラ、いつまでしゃがんでんだ?」
集めた少しのプリントを抱えたまま、しゃがみ続けていたあたしの頭上に軽い衝撃。
見上げると、いつの間にか筒型に丸めたプリントを持った翼が立っていた。
なんだ。
もう、集め終わったんだ。