ケンカ上等☆不良校上々↑↑
それはまるで、さっき流れた穏やかな風があたしたちを切り裂いたみたいに。
「……なんで?」
大好きな人との距離が、さらに広がるような。
不安に呑まれた心に、大きな穴があいたような感覚。
「そんな、理由もなしにいきなり困るよ」
どうして?
疑問が溢れて、胸がいっぱいだ。
「あたしじゃ、ダメ?」
あたしのせい?
あたしがしっかりしてないから?
混乱してるからなのか、不安だからなのか。
よくわからないけど、声が震えちゃう。
その質問に対して、翼は目をそらして。
「ダメだから言ってんだろ。
そんぐらい悟れよ」
笑いを含んだ口調で、ただ平淡と答えるだけ。
「ねぇ、本気で言ってるの?」
信じたくない。
信じられない。
急にリーダーをやめろなんて言われても。
あたしは稲妻にとって、必要な仲間じゃなかったの?
「意味わかんないよ」