ケンカ上等☆不良校上々↑↑



「これ以上、ヒドいことしないでっ」

怪我をして倒れ込んだ男の子に寄り添い、もう一人を見ると。





「「───あ、」」





次の瞬間、あたしを見下ろしてる、もう一人と声が重なった。

だって、見覚えがあったから。




「歩夢………」

向こうも、あたしがいることに驚いてる。


「みくる、何でここに───」

「どうして?
どうしてこんなヒドいことするの?」



優しいはずの歩夢が、誰かを傷付けた。

それが悔しくて、悲しくて。



「みくるちゃん、いきなりケンカに突入するなよ〜」


今の現状を理解できてない太陽は、いつもの笑顔。



「あたし、歩夢がこんなヒドい人だと思わなかった」

「みくる、」


子犬のような瞳が泣いてみえる。


「もっと、人の痛みとか分かる、優しい人だと思ってた」

「違っ」

「違わないよ!!
歩夢のバカ、最低」






< 42 / 541 >

この作品をシェア

pagetop