僕の女王様
僕が何故こんな事を思い出しているかと言えば、彼が帰ってくる。


と、言う不幸な知らせが舞い込んだからだ。


もし万が一、2人の関係がバレたら。


と、思うと気が気ではない。


嘘が嫌いな女王様を説得するのは一苦労だ。


とは言うものの「一緒にいられなくなる」と、言えば、2、3条件付きで納得するだろう。


「裕也、久しぶりね」


千里は驚いた様子もなく裕也を迎える。


多少驚いてやらないと驚かし甲斐がない。


と、思う。


苦笑している裕也に、敵ながら同情してしまう。
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