現代戦国時代
荷車は牛によって、ゆっくりゆっくり進む。
 
ざわ……
 
左の方向から何か物音がした。
 
「何だ?」
 
槍で左に生い茂る草木をあたってみたが、何も反応はない。
 
「どうした?幸村?」
 
「いや、音がしたからな」 

否応なしに緊張感は高まる。
 
隆盛の顔が少しこわばっているのが分かった。
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