現代戦国時代
病室の大きな窓からの斜陽を受け、人物の顔は見えない。
 
しかし、感じることはできる。
 
確かな悪意を――
 
ようやく、わかった。
 
こいつが、すべての黒幕なんだと。
 
「残念でしたね……息子さん。私がもう少し早く到着していれば……」
 
うつむく覇王に対し、男は哀しげな調子で淡々と言ってのけた。
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