芋女
なんだか落ち着いていられなかった。
先生が、授業の変更や提出物などのいつものように話をすます。
そして、そのときが来た。
「えーっと、今日このクラスの誰かが転校します」
「えーーっ!」
みんなが驚いている。
私はなんだか面白い気持ちになった。
「え、誰!?誰?」
「先生、教えてよーっ!」
そんな声が飛び交う中、あたしは真正面を向いたまま黙っていた。
「山岡あかりやよ」
案の定、全員バッとあたしの方を向いた。