ハルのためなら【短編】
「セツ、なんか用事があったんじゃないか?」

「え、あ、うん、ちょっと…ね」

告白しようと意気込んでいったくせにいろいろあって気合い抜けてしまった

どうしよう





「あれ、ハルくんとセっちゃん?」

「まどかちゃん?」

私たちの横を通り過ぎようとしていた赤い軽自動車が止まって中から顔を出したのはまどかちゃんだった

高校卒業してすぐ建設会社に事務員として就職したまどかちゃん

社会人になったまどかちゃんは大人っぽくなり

とても綺麗だった




私なんかとてもかなわないや


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