ハルのためなら【短編】
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いったいどれだけ眠っていたのだろう

気がつくと自分の部屋のベッドの上だった

一瞬、今日の出来事は全部夢だったのかな

なんて思ってしまった

「気がついたか?」

「!」

薄暗い部屋の中

誰もいないと思っていたのに人がいてビックリした

「は、ハルちゃん?」

手探りでベッドわきのスタンドの明かりをつけた

小さな明かりが灯り

ハルちゃんがベッドわきに座っているのが見えた

「ハルちゃん、なんでここに?」

「お前、いま今日のことは夢かな?とか思ってただろ?」

「な、なんでわかるの」

「セツの考えそうなことなんてお見通し」

「……」

「あ、いっとくけど今日…というか、もう昨日だけど、全部夢じゃないから」

そんなことわかってたもん

なんとなく寝ぼけてて夢かな?とかちょっと思っただけだもん



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