秘密の味
「わかるわよ!なんで!わざと声出して『私はここにいます』みたいに」

「あれが普通です」

ズーット窓の外を見ていた里沙さん


込み上げるイライラで声が張る

私を憎い

言う目で伝える

「邪魔しないでって言ったでしょ?」

「いつしました?私」

負けずと
ニコリと笑い返す私

「私は彼女なの!妹のあなたが!!出る幕はないわ」

「たかが彼女。肉親にはかてないですよ?」

たかが彼女

私は彼女

女はどこまでも

欲深い
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