見えない恋。
階段を下りて一階に行くと、お母さんが買い物袋の中からにんじんやじゃがいもを取り出していた。

「今日カレー?」

「うん」

「手伝うっ」

「ありがとう」


やっとお母さんが小さく笑った。


私はまな板と包丁を用意して、お母さんが袋から取り出した野菜の皮を剥き始めた。

ちらっと時計に目をやると、

もう時刻は20時を回っていた。



結局、晩ご飯は21時近くになってしまったけど、

でも二人で作ったカレーライスは、やっぱり美味しかった。


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