見えない恋。
布団の中で、はるとの会話を思い出す。



はるは優しくて、大人で、一緒にいてどこか安心する人。


今日はるという人に出会って、自分が今まで誰にも言えなかったことを話して、はるの優しさに私は泣いて、この人と離れたくないとさえ思った。





初めて会った人なのに。

しかも顔も見たことなければ、声を聞いたこともない。





なのに私は、あの人を好きになろうとしているのだろうか。


いやもしかしたら、もうとっくに好きなのかもしれない。






ネットの中の恋なんて、ありえないと思っていたのに。





だんだん意識が薄れていく。

どこかから沸く、心地良さだけが残る。








眠りにおちるとき、




はるの「大丈夫」が頭のどこかで聞こえた。





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