見えない恋。
電気をつけると、薄暗い部屋が一気に明るくなった。

かばんを置いて制服を全部脱いで部屋着に着替えると、

私は部屋においてある自分専用のパソコンの電源をつけた。

一人のときは、いつもパソコンをして時間を潰していた。

多分私が寂しくないようにと思って、お母さんはパソコンを買ってくれたんだと思う。



インターネットを開く。

今日は誰かと話したい気分だった。

一人でいるのが嫌だった。

だからいろんな人とネット上で話せる、チャット広場にいった。



そこで私は気づいた。

なんだろうこのからっぽな感じ。

つい最近まであれほど満たされていた心が

今はからっぽになってしまった。


その心を埋めるために、

今私は誰かと話そうとしているのだ。




なんてむなしいんだろう。




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