お姫様と1.5人の男
すると桜太君の様子がおかしくなる。玄一さんの姿も見えない。
って事は桜太君に玄一さんが取り憑いたって事だよね?
「雪佳ちゃん」
桜太君の姿で玄一さんがあたしを呼ぶ。
もう呼び慣れたと言うのに、これはこれで新鮮な気分。ドキドキする。
「……はっ、しまった! 儂とした事が……先に此処に来ちゃいかんかった!」
トリにと考えていたのかな?まあ、確かに此処は最後に来るべき場所なんだろうとは思うけどね。
すると玄一さんは手を差し出す。何の事かが分からなかったあたし。何も出来ないでいると、
「お姫様をエスコートするのは儂の役目だからのう……」
ふっと微笑む玄一さんは、桜太君の姿を借りているけれど王子様のよう。
ああ、そうか。手を繋げって事か。あたしも微笑み返して手を握る。
玄一さんの念願?の、あたしと手を繋ぐと言う事が実現した瞬間だった。
あたしは既にこの手の感触を知っていた。でも少し違う気がする。
って事は桜太君に玄一さんが取り憑いたって事だよね?
「雪佳ちゃん」
桜太君の姿で玄一さんがあたしを呼ぶ。
もう呼び慣れたと言うのに、これはこれで新鮮な気分。ドキドキする。
「……はっ、しまった! 儂とした事が……先に此処に来ちゃいかんかった!」
トリにと考えていたのかな?まあ、確かに此処は最後に来るべき場所なんだろうとは思うけどね。
すると玄一さんは手を差し出す。何の事かが分からなかったあたし。何も出来ないでいると、
「お姫様をエスコートするのは儂の役目だからのう……」
ふっと微笑む玄一さんは、桜太君の姿を借りているけれど王子様のよう。
ああ、そうか。手を繋げって事か。あたしも微笑み返して手を握る。
玄一さんの念願?の、あたしと手を繋ぐと言う事が実現した瞬間だった。
あたしは既にこの手の感触を知っていた。でも少し違う気がする。