tears

新宿西口、恋人同士の朝。

憂鬱・・・
何か、目の前の線路に飛び込みたくなる。
内川・・・
私、絶対嫌われた。
“大丈夫だよぉ、絶対大丈夫だって！いつもみたいにおはよー☆って言えばいいんだよぉ☆”
言うかバカ。あの脳天気ヤロー・・・ルネは励ましてくれたけど、アイツと私は違う。
アイツはモテる、私は・・・そういうの、苦手。
仕事ばっかりしてたから、・・・言い訳にはできないけど。
新宿駅を西口、歩いて・・・肩を叩かれた。
「おはよーさん!!」
イヤホンの向こうからでも聞こえるデカい声。
内川。
私の耳から、イヤホンを引き抜く。
「何すん・・・」
「ネネ、聞いてくれへんか。」
「だから、何!?」
あぁもう、何でこんなツンツンしちゃうんだろう。
朝から会えて嬉しい・・・のに・・・そんな風に思ってしまった自分がまた、恥ずかしかった。
「ネネ、ネネ。好きやで。毎日言ったるからな」