准教授 高野先生のこと
お気に入りの連載は今夜で最終回を迎えるわけではない。
そう、これは1つのエピソード。
1つの局面を迎えたにすぎないのだ。
次号も増刊号も、ひょっとしたら特大号だって逐次刊行されていくのだから。
なんだか、とても気持ちが楽になっていた。
抜き差しならない状況ではなく、いざとなれば、ひくことだってできる。
それもあるけど――
「先生」
「ん?」
「ギャーとか、ひえぇーとか叫んじゃったらどうします?」
「うーん、そうだなぁ。キスで対応?」
「もし、貧血で気を失ったら?」
「そうはならないと思うけど。何があっても僕は引いたりしないし、そばにいるよ」
私は、ギョエーッ!と叫んだっていいし。
ガクガク、プルプル怖がってもいいし。
ひゅーんと気を失ったっていいんだ。
きっと――
何があっても先生はそばにいてくれる。
だから――
「先生と一緒に……もっと、くたくたに疲れてみたいです」
どんな私を知られたって大丈夫、怖くない。