Cold Phantom [前編]
※※※※

私には魅力がないのかな。

いつもいつも…何かある度私はそう感じる時があった。

そしてそう感じる事に対して否定的にはなれなかった。

だから、そんな事を考える私はあなたに怒られるんだろうな。

『祥子、まーたそんな事言って塞ぎ込んで…それじゃ自分に聞いてみなさい。祥子の魅力がない理由はどこにあるの?』


あなたは誰?


『祥子はね、何て言うか放っておけないオーラみたいなのがビビビっと感じるんだよね。例えるなら「拾ってください」って書かれたダンボールに入れられた子猫みたいにね。』


あなたは私の友達?


『祥子は私の大親友兼ライバルだよ。この「学園のアイドル美咲」がそう思うんだから祥子も可愛いんだよ。うん、間違いない。』


みーちゃん?


『私、あんな感じの男の子、好きかな。年下なのも私の好みだし。』


みーちゃん…


『うそ、嘘でしょ祥子!? なんで…なんで…。』


みー…ちゃん?




-こんな別れ方、嫌だよ祥子。-
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