世界の終りに恋の歌を
人魚の姫は、海のお城へ帰りつくと、とてもとても叱られました。

海の神に叱られ、お母様に叱られ、お姉様達や乳母、家来達にまで叱られました。

それもそのはずです。

嵐の海が珍しくて嬉しくなって、ひとりで海の上まで上がり、海岸に流され、人間にまで捕まりそうになったのですから。

怒られ疲れた人魚の姫は、自室に帰るとベッドに伏せってしまいました。


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