パセリな彼女がついた嘘
日が傾くまでそのカフェで話した僕たちは、
あっという間のその時間経過に、
日照時間の短くなってきたことを思い知った。

DVDのレンタルショップに寄って、同じ新作を借りた。


『一緒に見よう』

喉から出そうになったその台詞を飲み込み、
真摯に別れを告げると、彼女がお土産をくれた。


「今度、私がオムライス、作るから」


いつもは【今度】を逃げの切り札に使う僕が、
いつになくその実現を信じたくなり、
明確な日付指定を望んだ。

そして口実をもてはやす様にして足取り軽く、
帰路に着いた。
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