5年先のラブストーリー-この世のしるし-


『運命は変わるものでも辿るものでもない。始まるもの』


「私の病気を知っていて結婚しようと言われた時正直に嬉しかった。でもこんな私にあなたの人生を犠牲にさせたくなかった私はあなたのプロポーズに応える事が出来なかった。
あなたにはもっと別の道で幸せになって欲しい・・・そうとしか言えなかった。そこには愛情ではなく、同情だけが交錯しあなたの本当の愛に侮辱さえ与えていたのよね。
それでもあなたはどこまでも真っ直ぐでいつまでも変わらない気持ちで私だけを見ていてくれた。そして今度は私があなたの人生を見つめたい、この目に焼きつけるんだと思わせるようになっていました。その時、あなたに教えてもらった原点、出発点の持つ意味を知りあなたと私の人生が始まりました。あなたと一緒歩んで来れた私の人生は幸せでした」
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