あの日の夕日が優しかったので
第一章
PROLOGUE
例えば、友情だとか恋だとか愛だとか
所詮人なんてのは一人で
醜く哀しい生き物で
孤独ってのも
何時までも消えないものだから
僕はいつまでも一人ぼっちだと
誰からも愛されることはないのだと
そういうものだと諦めていました
愛することの意味だとか
ほんとうの強さだとか
そんなものは人それぞれで
確かではないのだけれど
貴方達と出会い
触れ合った日々が
あまりに優しく
あまりに温かく
あまりに儚く
どうしようもなく愛しいのです
今日も綺麗だ
水彩絵の具のように重なりあった
滲んだ空が
僕は強く生きています