あの日の夕日が優しかったので
「ずっと・・・」
ずっと。
ほんとは。
こわかったんだ。
うん。
うらやましかったんだ。
うん。
みんなみたいに、
あそびたかった。
うん。
友達がほしかった。
うん。
ずっと一人だった。
うん。
淋しかったんだ。
うん。
泪とともに流れ出たのは
驚くほど素直な言葉だった。
なきじゃくる僕を
そいつはずっと抱きしめててくれた。
ただ、うん。と。
ただそれだけ。
静かに僕の話を聞いてくれた。
僕はそれに身をまかせた。
何もかもをあずけた。