死神女王
小鳥の声・・・?
目をあけるとひび割れた壁が見えた。
いや、これは壁ではなく天井なのだろう。
起き上がってみる。
激痛と共に、頭がガンガンと鳴った。
小さな小屋の中らしい、私はベッドで寝ていた。
ここに来る前は何をしていたのだろう・・・?
「目が覚めたかい?」
老人が小屋に入って来た。
「お前は誰だ?」
と、聞こうとしたが、うまく声がでない。
「無理せんでくれ、わしは怪しいもんじゃない。」
やさしい笑顔。確かに悪い人ではなさそうだ。
「昨日の夜中、森であんたを見つけてな。頭から血を流して倒れておったから。小屋に運んで応急処置させてもらったよ。」
「・・・。」
私は・・・
「あれっ?」
二階から幼い少年が駆け降りてきた。
「起きたの?」
私を珍しそうに眺める少年。
そんなに変な顔をしているだろうか。
「珍しいねぇ、片方赤い目をしてるんだ!」
・・・赤い目?
「オッドアイじゃの。」
老人は私に鏡を渡してきた。
おそるおそるのぞき込むと、そこには少女がいた。
白い肌、長い栗色の髪、右目は金色。左目は赤く、猫の目をしていた。
少年達とは国が違うようだ。