patchwork stories
(短編寄せ集め)
「空が見たい」
飴細工のように脆くも儚い、
でも、愛らしいままのキミをそっと抱いて僕らは、
無限に広がる空を見上げていた。
どこに居たって、空は必ず僕らの上にあって、欠かさず見守ってくれる。
「空になれば……ワタシはアナタの傍にずっと居られるね」
優しく微笑むキミに、涙が溢れそうだった。
どうしてキミは……、
そんな細い体になってもまだ、僕を守ろうとしてくれるの?
寂しがり屋の僕を、キミは細い腕で優しく抱き締めてくれた。