照る照る坊主
窓の前で彼女は力無く膝をつく。


喉が詰まって言葉が出ない。


声を出したら


零れてしまいそうだった。


「……ッ!!」


そうだ


これが真実。


私は、それを受け入れたくなくて


孤独に逃げた。


「ごめ…んなさい…ッ!」


それが

詰まる喉から無理矢理捻りだした

最後の言葉。
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