【キライ。】
「ふぅ・・・」
トイレの洗面所で顔を洗った。
そこへ―……
ガチャッ
「あ。リサ。」
アイがトイレに入ってきた。
「ども。」
私は少しそっけなく言った。
「え。アイ、なんか冷たくない?」
だって、元はと言えばアイのせいだし。
「べつに。」
まだ一度もアイの顔を見ていない私。
すると、アイがこんな言葉を発した。
「なんでそんなにジュンが嫌いなの?」
もう、何なの。
「馴れ馴れしいから?
でも意外といい奴だよ?」
アイが私の顔を覗き込みながら言った。
「何が言いたいの?」
私は、ぷいっとそっぽを向いた。
「だーかーらぁ!!!
ジュンは本気でリサの事が好きなんだよっ!!!!!!」
……………。
「………え?」
私は驚いて、思わずアイの方へ顔を向けてしまった。
アイは真剣な表情で私を見ている。
「キス魔で、チャラチャラしてて、馴れ馴れしくて、リサの1番、苦手な人かもしれないけど、
リサを1番、愛してる人なんだよ……?」