契約の恋愛
時間が刻一刻と迫っていく。
璃雨は壁に掛けてある時計を鋭く見つめながら、深いため息を吐いた。

問題は何も解決してないけど、こっちの問題も片付けないといけない。

ケータイを手に取る。

そう。紀琉に電話するんだ。
要件は…雪葉の提案で実地される事になった土曜日のダブルデートについてに決まっている。

ダイアルを押しながら、紀琉が土曜日空いていなかったら助かるな、と恋人らしくない事を思う。

紀琉とはあのキス以来会ってないし、まともなデートすらしてない。

だから、ダブルデートがはじめてのデートになるとしたら、それはそれで恥ずかしい。
< 134 / 236 >

この作品をシェア

pagetop