契約の恋愛
「おはよう~紀琉君。いっつも早いね!!」

そう言って、しつこくボディタッチをしてくる北宮が本気でうざかったので、俺は顔は普通のまま体をそらした。

甘ったるい香水が、こいつの本性を表しているようで吐き気がする。

俺は、隣にいる琉衣をチラっと目をやる。

案の定、琉衣の表情はあからさまにくもっていた。

それを見て、恵流に視線を送る。

恵流もそこまでバカではない。

俺の言いたいことをすぐ理解したようで、うつむく琉衣にそっと耳打ちした。

その後、二人は静かにこの場を去った。

その光景を見てホッと胸を撫で下ろす。

そんな俺の気配りなんぞ気にも留めずに、北宮は話を続ける。
< 222 / 236 >

この作品をシェア

pagetop