契約の恋愛
「紀琉君、この前もテスト学年で一位だったんだって?すごいね~。」

きゃぴきゃぴという単語がぴったりの北宮は、甘ったるい声で話かけてくる。

…うざい…。

俺は、振り切りたいという感情を押し込めながら、とりあえず進む事にした。

後ろから、案の定ついてくる北宮に本気で嫌気がさす。

それに…俺には何故この女がこのような場所で過ごしているのかが不思議でたまらなかった。

このような場所…というのは…。

今、俺や琉衣、恵流が住んでいる場所は"施設"だった。

身寄りのない子供や、わけあって親と住めない子供など、わけありの人間が住む場所。

俺と琉衣は、ここに住みはじめてもうすぐ一年になる。

といっても、施設側の子供にとったら俺達は新人。

色々と面倒くさいことも数えきれない程ある。
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