消された煙草


驚くほどすんなりと、彼女は私の部屋に上がった。
無防備すぎる。


しかし、よほど体が辛いのか私が勧めたソファに腰を下ろすなり、ダラリと横になってしまった。


「本当に大丈夫ですか?」


問い掛けた私の声に、微かに頷いてから彼女は小さく謝罪の言葉を口にした。


「ごめんなさい…」


消え入りそうなその声に、私は安心させるように笑顔を見せ、寝室へブランケットを取りに足を向けた……。





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