幕末恋々
第3章

1年振りの再会

「あれぇ~?おかしいなぁ~・・・」








私はそう言いながら荷物を入れているボストンバッグをあさった。








「駄目だ・・・ない。」






こっちに来てもう1年経った。その間必要な物はじいちゃんがいつの間にか屯所の前に置いてくれていたから全く不便はしなかった。だけどなんでだか今回はそれがなくもう必要な消耗品はほとんど底を付いていた。







「仕方ない、じいちゃんに言おう。」






私はそう言ってバッグから小さな持ち運び用の鏡を出した。








「じいちゃん、」






私がそう言って鏡に呼びかけると






「ん・・・おぉ!!恋かっ久し振りじゃのぉ~」






と言ってじいちゃんの顔が鏡越しに見えた。

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