詩的物語〜君は恋してる〜
いつの間にか、時間が過ぎていく。
東島くんに初めて会ってから1週間が経っていた。
相変わらずため息が出る日々。
どこか、晴れない心。
「瀬倉。お前文学の教科係だったよな?」
ぼーっとしていたら文学担当の先生に呼ばれた。
「へっ?あ、はい」
「じゃあ、ちょっと付き合え」
「……は?」
「先生、重い」
「がんばれ〜。負けるな瀬倉〜」
「なんですか、その気の抜けた応援」
「ありがたく思え」
突然呼ばれ、何事かと思えば、ただ教材を資料室に運ぶのを手伝えということだった。
仕方なく運んでるけど、このカバン重いよ?
カバンを抱えている手と腕が半端なく痛い。
「女の子にこんな重いの持たせるなんて……だから彼女に逃げられるんだ」
「きこえてるぞ〜」
「わざとです」
文学なんて教えてるわりにまだまだ20代という永田先生。
かっこいい部類に入る先生は女子生徒に人気だったりする。
「やっと着いた〜!!」
重い荷物を抱えて三階までの階段をのぼるのは辛かった。
「お〜、ご苦労さん」
「先生、今度ジュース奢ってね」
「お〜、今度な」
図書準備室と書かれた部屋に入って、先生が適当に積んだ資料や本の間を通って机にカバンを置く。
「疲れた〜」
「ありがとな〜。まあ、気を付けて帰れよ」
「は〜い」
特に話す事もないため直ぐに部屋をでた。