浮気心に春爛漫
試験の帰り涼ちゃんと歩いていたら、



近くに小さな神社があって。

「あ…出店」


小さな桜祭りみたいなのをやっていて、


いくつか出店が出ていたのをあたしが見つけてつぶやいちゃった。


「寄ろっか」

涼ちゃんは道路を渡って神社に入って行った。


「わぁ、見て見て涼ちゃん!」

神社の入り口に、作り物の猿がおみくじを引いてくれる、というからくりのおみくじが置いてあった。



なんだかあたしは夢中になってのぞいちゃって。

涼ちゃんはクスと笑って近づいてきた。



「ん?どしたどした?」


「さる!」


「ほんとだ。おみくじ?」



涼ちゃんはおみくじをしげしげと眺めて




クスっと笑った。




そのあと少し出店を見てまわって、





ゆっくり帰ったんだ。



白い花がきれいに咲いてた。
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