浮気心に春爛漫
次の日学校に行って


あたしは一つ決心した!!



今日は帰りに裕太のおうちで勉強しよう!!!



それで今まで通り…


…になるはず!


あたしも涼ちゃんとTOEIC行ったりお祭り行ったりしたことだし(?)、



女の子といたことは見なかったことにして。



祐太ともっと長く楽しく付き合うにはそれしかないよね!!!


「祐太…」



喧嘩したっきり話してないから、


お昼に、あたしは緊張しながらお弁当持って祐太のとこに行った。





「ん?あ、弁当?今日天気いいし中庭にでも行く?」



満面の笑みの裕太。



あれ?



怒ってないのかな?


「うん。」




あたしは元気に返事をした。






今日は暖かくて気持ちいいなー。


中庭のベンチでお弁当食べながら、


「ね、裕太。今日バイトある?」



ありませんようにありませんように・・・



心の中で何度も唱えた



「…ないよ。」



一瞬迷ったように見えたけど、祐太は続けて言った。


「うちくる?」




祐太から言ってくれるなんて…。



「うん行く!」



その日裕太の家で勉強したけど、


祐太は優しかった。


まるでこの間の償いかのようにさえ思えるほど。


でも


一つだけいつもと違ったのは、



裕太はその日




一度もキスをしてこなかった。
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