偽装婚約～秘密の契約～

『ってかさ、晴弥がいない間、このデッカイ家に沙羅と瑞季さんの２人きりか?』


突然、ジュウゴが口を開く。



「え?うん。まあそうだけど?」


そう答えると


『ふ～ん』

と興味なさげな返事が返ってくる。


自分から聞いたクセにその反応はナイでしょ…

と、思いながらもあたしは黙る。



『……佐倉、心配なんだろ。』


ボソッと聞こえた要の声。

ジュウゴがそれに反応して



『てめぇ…喧嘩売ってんの?』

厳しい視線とともにそんなことを言う。


あの…まったく話が読めないんですが?

勝手に喧嘩始めるのだけはやめてもらえます?


と、言いたかったが空気が空気なだけに黙って様子を見守るしかなかった。