オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
ふいに耳の近くで聞こえた声に、肩が跳ねる。
その訛り口調で篁くんだってことがわかった。
「はじめましてー、篁舜爾です」
「お、ぉ……あたしは一条翼だ」
あたしの頭に顎をのせて、篁くんはのんきに翼に自己紹介。
翼もめずらしくたじろぎながらそれを返す。
「じゃあ翼ちゃんやね。俺んことは舜爾でもシュンでも好きに呼んでええから」
「……や。全力で篁を推奨する」
「あは、そう? まあ何でもええよー」
そうやって翼と会話しつつ、あたしの頭を顎でゴリゴリしてくる。
痛い、痛い。
せっかく勉強したこと忘れちゃうからやめて!!