オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
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「ありがとうございましたー。また来てね」
ひらひらと手をふる篁さんに、同じように手を振りかえし、藤岡くんと並んでお店をでた。
来た道を戻るように歩きながら、あたしはバッグのなかのサイフを探す。
「藤岡くん、お金……」
さっき、レジ払ってもらっちゃったから、返さなきゃ。
だけどサイフを出そうとしたら、藤岡くんは不思議そうな顔をする。
「え、いらねーから」
「え……で、でも、悪いよ」
藤岡くんは、シワをつくるあたしの眉間を指で押した。
「……こーゆートキ、男が払うモンだろ」
そして、また少し赤みがかった頬を、大きな手で隠す。
「デート、だし……黙っておごられてろ」
そこまで言って、藤岡くんは耐えられないといったように顔ぜんぶ、耳まで真っ赤になった。
背をむけて、それを隠す。
あたしはなんのリアクションもできずに突っ立ったまま。
――だって
今日、藤岡くんも、デートだって思ってくれてたんだよね?