トップ★シークレット〜あたしの彼氏は芸能人〜
それからあたしたちは
しばらく黙ったまま、歩いていた―…。
こうやってまた
優と肩を並べて歩けることが、こんなにも嬉しいなんて―…。
あたしは、優の顔をそっと見上げると。
月明かりに照らされたその横顔は、彫りが深く、見とれてしまうくらいにとても綺麗で。
胸がキュッと締め付けられてしまう。
そんなあたしの視線に気付いたのか
「…ん?」
と、優の視線はこちらに向けられて…。
視線がぶつかったその瞬間…
ドキンッと大きく心臓が揺れてしまった。
「…うっううん!なんでもないっ!」
咄嗟に視線を反らすと。
「なんだよ〜?
慌てたりして、怪しいやつ〜!」
なんて、茶化された。
『その横顔に見とれてました…』
なんて…、
絶対に言えるわけがない!!
「ほんと、なんでもないってばっ!」
「ますます気になるじゃん。
なんだよ〜?」
優は、肘であたしの腕をつついてくる。
「いーのいーのっ!
あっ!!
あそこのベンチに座ろーよ!?ねっ?」
あたしはたまたま視界に入ったベンチを目指して、勢いよく歩き進む。
「おいっ、待てって!」
そんなあたしの後をついて来る優。
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