労働の価値 その2
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「いくらで売れた?」
その答えはもちろん、
もう、
出ていた。

ねだんは、
価値の大きさを「点数」にしたものだ。

そしてここでわたしたちは、
彼女が、
自分のアンのねだんを「かんちがい」した、
というようなことが、
ないとする。

もちろん、
市場を見渡せば、
かんちがいに、
すぐ気がつく。

彼女はアンに、
必要なだけ、
「汗をかいて」いるだろう。

必要なだけ、
労働を、
そそぎこんでいるだろう。

つまり、
そのときその場所のひとたちのあいだでは、
このくらい作るのにかかるだろう、
という、
そのぶんだけ。

だから、
商品のねだんは、
おかねでの「呼び名」なのだ…

…商品のなかに、
そそぎこまれて、
商品という形になった、
労働の…

…だいたいみんなが、
そのくらいでつくるだろうという、
労働の…

…そのくらいの量を固めたものの、
おかねでの呼び名なのだ。

だからちゃんと作れば、
ねだんはそのまま、
決まるはずだ。

だが、
彼女の知らないうちに、
アン作りのしくみが、
めちゃくちゃ変わったかも知れなくて…

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