労働の価値 その2
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A おかねを「かかえこむ」

ふたつの、
表うらになった商品の変身、
売りと買い。

これがくるくると、
くりかえされる。

おかねは、
休みなく使われていく。

そして、
商品の流れが、
えんえんと続いていく。

そのときの、
おかねの働きをみると、
そのなかで、
変身はくるくると続いている。

群舞のように、
ならびあって、
くるくる続く。

そして、
変身の群舞が停まるとき。

つまり、
売ったのに、
そのあと、
買いが続かないとき。

おかねは、
そのとき、
すみやかに、
凍りつく。

ひとりの学者の言うように、
「動くものから 動かざるものへ」、
変化する。

つまり、
手から手へ渡されるコインから、
じっと「価値」をあらわしたまま動かない「おかね」に、
変化する。

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