パンナちゃんへ
常連パンナちゃん
パンナちゃん

病院が大好きなの?
ってくらい病院に行ってたね。
小さな頃から受けられる予防接種は全部受けてた。
月に1回は熱を出したりして、病院の先生に『今回はどうされました?』
ってよく言われてたんだ。

オムツを取る練習を始めた時も1回おもらししちゃったもんだから、丸1日おしっこしなくて夜病院に連れて行った事もあったんだよ。

ジッチとバァバもそんなパンナちゃんをとても心配してたんだよ。

本当にパンナちゃんはいつも皆を驚かせてたんだからね。


ミルクを飲まない時も何度相談に行った事か……。
でもね、パンナちゃんは皆の心配をよそに毎日キャーキャー言って走りまわったり、スネてみたり。
何もなかったかのように元気になってたんだ。

ある日ね、ジッチが『お~い!』って、『お~い、来てくれぇ!』って言うから何事かと驚いてジッチの所へ行ったらね……。


パンナちゃん。
ジッチの頭を踏み台代わりにして窓から外を眺めてたんだ。

ジッチは笑いながら
『パンナをおろしてくれぇ~』って。

ママはとても驚いたけど大笑いしたんだ。

パンナちゃんはね、ジッチの事が一番好きだったんだよ。

ジッチは絶対に怒らないしとても優しかったもんね。

パンナちゃんがグズればジッチはとても長い時間一緒に散歩へ連れて行ってくれてたんだよ。
ジッチはママが小さい時から優しくて本当に大好きだったけどパンナちゃんみたいにジッチの頭にのったり、たくさん遊んでもらった事はないんだよ。

ジッチにとってパンナちゃんは誰よりも特別な存在なんだ。

そんな時だったね。
ジッチが癌になったんだ……。


ねぇパンナちゃん。
ジッチは大丈夫かな?
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