ラブプレ☆マニア


そのことをヤスとマナに言うと


「俺も行く!!!」


ヤスが、必死の形相で訴えてきた。


「えっ…でも、ペア温泉チケットやし……あたしと兄ちゃんはタダやけど、あんたは…」


「別にいい!!」


ヤスは、フンッと鼻息を荒くした。


「自分で稼ぐ!マナの旅費も俺が稼ぐから、一緒に行こな!」


「へ……っ?!」


「絶対行くからな!」


そう言うとヤスは、目にも止まらぬ速さで走って行ってしまった。


「ヤス、どうしたん?」


あたしが聞くと、マナは首を傾げた。


「さぁ?」


どうしたんやろ……



だけど。


あたしは、ヤスが必死な理由を


すぐに知ることになる。



その日の夜。


「んっ、兄ちゃんあかんって……」


「なんで?おかんおらんやん」


「でもっ!もうすぐ帰ってくるし……」


「そんなん言って、めっちゃ濡れてるやん」


「ん……っ」


リビングでイチャイチャしていると


ピンポーン


家のベルが鳴った。


「ちっ」


舌打ちをする兄ちゃんを置いてドアを開けると


「ヤス!」


「おう。ヒロさんおる?」


ヤスが一人で立っていた。


「い、いるけど……マナは?」


「今日は俺一人。ちょっと、入らしてもらうで」


思いつめた様子のヤスはあたしの横を通り抜けてリビングに入っていった。



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