恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜


「やっぱりこっちにして良かったぁ♪ピンクのラインが綺麗だし♪莉央、先に行ってるね!」



更衣室で愛は黒地に蛍光ピンクの縦ラインのももまで伸びた水着を着て、
鏡の前で一回りしてからプールサイドに先に行ってしまった。



「…都築さん、まだ仮入部でしょ?辞めるなら遅くないよ。私、中学の時から江藤さんの友達見てきたけど、あの子に振り回されたら大変だよ?」


私の後ろから紺のワンピースの水着を着た川崎さんの声が聞こえた。


「うん…。今日終わったら辞めようかな…。」


私はまだ制服のまま、端に青いラインの入った上下セパレートの水着を手に持っていた。



「そっか。雰囲気感じてから決めるのもアリだしね。プールサイドで待ってるよ。」


そして川崎さんも行ってしまった…。



仕方なく私は水着に着替えてプールサイドに向かった。



「お!都築!川崎から聞いたけど、腹大丈夫か?無理すんなよ!」


水着姿になった渡先生は、新入生のみんなと一緒にプールサイドに立って、こっちに手を振っている。



…っつうか、
『腹』って何の話!?


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