君は光 僕は闇
僕がそう言うと、麻里は笑って言った。
「泣かないで……?」
……僕は知らない内に泣いていた。
また大切な人を失うと思うと涙が止まらなかった。
僕はいつの間にか、麻里を真里と重ねるんじゃなく、麻里1人を見ていた。
「由宇、私ね?
由宇が好きなの……。」
『えっ?』
びっくりした。
いきなり何を言い出すんだ?
『麻里……?』
そっと麻里の名前を呼んでみると、麻里は涙を流しながら言った。
「由宇とずっと一緒にいて、段々、由宇に惹かれていった。
もちろん由宇の気持ちは分かってる。
まだ、真里ちゃんが忘れられない事ぐらい……。 でも、それでも好きなのっ!!」