王様監禁ゲーム。
喜一君は携帯を受け取り、指を動かしている。
どこを見ているのかわからないが、目は確かに動いている。
ドキドキ、と心臓がなる。
別に、見られてマズい訳じゃない。
次第に、喜一君の指が止まった。
そして、笑顔であたしの顔の前に携帯のディスプレイを向けて
「コイツらのメモリー、全て消して」
そう告げられた。
は?
「な、なんで??」
理解できない。
だって……
「なんで、って。俺以外の男とは、喋るなって言ったじゃん」
「そうだけど、メールはっ……」
「メールも、一切関わっちゃ駄目」
やっぱり。
だけど、あたしは
「ただの友達だよ?あたしが好きなのは、喜一君だけだよ??」
と言った。