僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ
「……じゃあここだけ。これは、できたほうがいいから」
「それいまいち分かりづらいんだよねぇ……」
「公式あるから覚えてよ……。ここは、これに代入して……」
もう一度問題集を引き寄せて説明する俺に、ウンウンと頷く凪。
その瞳は先刻とは全く別物で、真剣そのものだった。
……そんなにゲームが好き?
それとも、颯輔さんの話が嬉しかったのかな。
どっちにしても、頑張ってくれるに越したことはないけれど。
思わず緩んでしまいそうになった顔を引き締めながら、俺は深夜まで凪に勉強を教えた。