【実話】コイウタ・完



本当は、分かってるんだ…。



私が歌に夢中なように、ここで詳しくは書けないけど、佑斗にもすごく大きな夢がある。




同じように夢を追ってるんだから、理解してあげられるはずなんだよ…




でも、なんか嫌なの…。


佑斗が夢を追ってる姿は、すごく輝いてる。


そういうところも好きなのに…


でも今はね、佑斗が夢に夢中になって私を置いてけぼりにするのが何よりも怖いの。


佑斗が夢を掴んだら、私だけの佑斗じゃなくなっちゃう気がして…。



そんなのやだ。


私だけの佑斗でいて…。



いつからか、私は佑斗の夢を素直に応援出来なくなってしまっていた。


夢より私を見て…。




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