【実話】コイウタ・完


『なんで分かってくれないの?

確かに先に約束した詩音より先輩を優先したのは俺が悪いよ。

でも、せっかく誘ってもらったんだから先輩から刺激受けたいんだよ。

分かってくれよ…。

たった1日会えないだけだろ?また近いうち詩音ち行くから。』



電話の向こうで佑斗が言った。



『やだ。明日じゃなきゃやだ…。』


『はぁ…。何で困らせるんだよ…。俺は本気で夢を追いたいんだよ…。』



『佑斗にとっては、たった1日なの?たったって何…!!!?

私はすごく楽しみにしてたんだよ!なんで約束破るの!?

ふざけないでよ。もういいよ。じゃあね…。』



プーッ…プーッ…。



一方的に電話を切った。


私は欲張りになった。

好きなだけの時は、連絡を取れればそれで良くて、連絡を取れば付き合いたくて…付き合うと会いたくて…、会うともっと会いたくなる…。


今までも、小さい喧嘩は沢山あった。


でも、最近の私たちはすぐに感情的になってしまう。


いつからだろう…?


ムキになったり、感情的になるような二人になったのは…。



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