ハピネス 〜女になった私〜



私とお母さんのすすり泣く声だけが静かに響く。



ノブくんは私の手にそっとハンカチを渡してくれた。



顔を上げると、“大丈夫”そう言っているかの様な、優しい顔。




結局、お父さんはそれ以上口を開かなかった。



でもそんな事は、初めから覚悟していた。



ノブくんの言ってくれた言葉が、あまりにも嬉しかったから、私は諦めたくないと思った。



“また来ます”と頭を下げて、私達は1時間もしないうちに実家を出た。



「三橋さん、未希の事、よろしくお願いしますね。」



「はい。」



玄関でお母さんと挨拶を交わして、私達は車に向かって歩き出した。




「雄介ーーっっ!!」




振り返ると、裸足のまま駆け寄ってくるお父さん・・・




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